●給食について
大切にしていること
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素材の持ち味を生かすため、だしはかつお・うるめなどの複数の削り節を使用しています。甘味は野菜の本来持つ甘味を大切にしています。世の中に氾濫している甘味からは考えられないものですが、子どもは本来の甘味を感じとれる力を身につけてくれています。 |
特に乳児は、一番大切な味覚を身につける時期なので、野菜も有機野菜を使用して調理しています。乳児から入園して保育園で育った子どもたちは、食物本来の味をとてもよく知っています。この食に対する力は生きる力につながっていくと確信しています。 |
また素材については、味だけでなく食感や食べた時の歯ざわり(カリっとした歯ざわり、柔らかい歯ざわり、)を大切にしています。柔らかくておいしいもの、固くておいしいものがあることを知ってもらうために、調理の手順にも心を配っています。 |
”たかがみそ汁 されどみそ汁” |
”給食のこだわり?”北田辺保育園でのこだわりは、おいしいものをおいしく! 当然のことだと感じるが、この一つのことにこだわるために、実に細かくさまざまな事をしている。旬のものを食べる、煮すぎない、熱いうちに、みんなで楽しくなどなど、まだまだたくさんのこだわりがある。その中で私が一番驚いたことは、「みそ汁」である。この、「みそ汁」ひとつを例に挙げて書かせていただきたいと思う。 |
午前10時過ぎ、給食室からだしの匂いが漂ってくる。調理の先生たちはバタバタとあわただしく動いている。このだしは、2種類以上のけずり節をブレンドして ”これでもか!” という程、ドバドバっとわしずかみで入れる。そして十分に味を出す。具では夏は食べやすく、冬は根菜など、とにかく旬の野菜がふんだんに使われている。形も大きめに切り、しっかり噛むことができる。肉類は、鶏肉は朝引きしたもの、牛・豚は脂身の少ない良質な赤身のもの。その当日に配達されたものを使う。 |
「うわぁ〜、生でもおいしそうやんかー。」と思った。その材料を本当に、”ゴロゴロ”と音がしそうな程の量を先ほどのだしに入れる。「味噌」は業務用のではなく、1回分ずつ購入し、残さないようにする。煮たてないように、でも熱々で食べられるようにと給食の時間に合わせる。汁類はみそ汁だけでなく、清まし汁、のっぺい汁、鳥がらスープ、シチューなど、まだまだたくさんある。冬は冷めにくいように葛を入れ、とろみをつけたり。「あちち!」といいながら食べている。 |
午前11時すぎから乳児の給食が始まる。「何が入っているかなぁー?」と給食のお話をじっと聞いている。「はよ、食べたい!」とスプーンを持ちながら聞いている子もいる。北田辺保育園の「みそ汁」は一般家庭のみそ汁よりかなり薄味だと思う。初めて私が口にした時も、「なんやこの水臭いみそ汁は?なんか塩味が足らんというか・・・?」塩味のみそ汁を飲んでいたんだなぁと、今では思う。この味に慣れてきたら、薄味とは思わなくなった。本当は色々な味が含まれていた。「みそ汁」の具って?みそ汁の中に何かが入っているだけて、やっぱりみそ汁の味や〜、でなくなった。味噌の味を残しながらさつまいもが入っている場合、これが実に甘い。ごぼうが入っていたら畑の匂いが漂う感じ。豚肉が入っていたら脂分がしみ出て「豚肉!」の味がする。これが毎日入っている人参では、その日の具の違いによって違う風味が出てくる。「味噌汁」という言葉だけだが、何通りもの味が出てきたのだ! |
ことばの出始めた子供たちは、具を見ながら、「これ人参やー、こんにゃくやー、(大根なのに)りんごやー! なあー?なあー!」とひとつひとつ確かめ嬉しそうに話しかける。最後は「空っぽやー!」と汁碗を全員の保育者に見せたがったりしていた。この味噌汁を飲んだ後、市販の味噌汁とソーセージの塩辛さには驚いた。 |
「食材のこだわり」 |
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社会福祉法人 創の会 |
北田辺保育園 |
TEL06-6713-0915 |